Crypkoとの生活
更新(2018-09-15)
当記事の内容は2018-08-05に終了したCrypkoベータ版向けのものです。
更新(2018-08-01)
当記事の内容はCrypko ベータ版向けのものです。
また、Crypko ベータ版は2018-08-05に終了するとの旨、公式にアナウンスがなされております。
Crypko ベータ版をご利用いただき、誠にありがとうございました。Crypko のベータテストは8/5(日)午後12時を持ちまして終了させていただきます。ベータ版終了後、ヴェブサイトへのアクセス、Crypko の閲覧、又は売買・融合・貸出・ギフトを除いた操作が正式版までは可能です。 #crypko
— Crypko Official (@Crypko) 2018年7月28日
はじめに
Crypko(くりぷこ)を始めるにあたり、まあチュートリアルとFAQ を読めば十分な情報が得られるんだけど、躓きそうなところは幾つかあるので補足説明を入れつつ紹介する感じの記事です。
なにこれ? (とても雑な要約)
MakeGirlsMoe - Create Anime Characters with A.I.! とEthereum(暗号通貨)を合体してできたトレーディングカードみたいなもので、各Crypkoは一枚しか存在せず、それぞれが遺伝子のようなものを持ち、二枚のCrypkoを融合して元Crypkoの特徴をある程度引き継いだ新しいCrypkoを作れるやつ。
こういうのが生成されます。
現時点(2018-05-24)ではベータ版であり、Rinkebyテストネットイーサを利用している。つまり無料で入手でき、かつ無価値なトークンで遊べる。基本無料!
ちなみにホワイトペーパーいわくCrypkoのkoは子らしいです。クリプ子? くりぷ子?
はじめかた
基本的には公式チュートリアルに従うのだけど、やや分かりづらいので解説を入れる。
前提:PCからじゃないと無理です
- MetaMask からブラウザの拡張をインストールする
- ブラウザのmetamask拡張のアイコンをクリックして、規約合意とアカウント作成を行う
- 規約は一番下までスクロールすると合意できる
- 再びmetamask拡張のアイコンをクリックして、先程作ったアカウントでログインする
- metamask拡張メニュー左上の
Main Network
と書かれた部分をクリックして、出てきたメニューからRinkeby Test Net
を選択する - metamask拡張メニュー右上の
…
をクリックして、copy address to clipboard
を選択する - TwitterかGoogle+かfacebookの全体公開記事にそのアドレス(0xから始まる数字の羅列)を含めた投稿を行う
- その記事のURL( twitter .com/hogefuga/status/~ とか)をコピーする
- Rinkeby: Ethereum Testnet を開き、コピーしたURLを貼り付け、
Give me Ether
ボタンを押し、3つの選択肢から選んでクリックする- 一度に受け取る金額が増えると次の受け取りまでの間隔が長くなる
- このページ でサインアップする
- metamaskのホップアップで
sign
を押す
1-2はこの動画を参考に。
5-8はこの動画を参考に。
あそびかた
マーケットでCrypkoを買ったり、融合(fuse)させたりして遊ぶ。
CrypkoをSNSなどで共有するときは、CrypkoのページURL(たとえば https://crypko.ai/#/card/28281 )をブラウザからコピーするのではなく、共有ボタンでコピーできるURL( https://s.crypko.ai/c/28281 )を使えば顔の画像が埋め込まれるのではかどります。
マーケットは、その名に反して、売り出されていないものも含め、すべてのCrypkoが羅列されている。左上の販売
リンクをクリックすることで、購入可能なCrypkoだけを表示できる。
Crypkoを選ぶ時に重要なのは、もちろん顔の美醜と、それからもう一つ。右下に書かれているNやUR、SRなどのレアリティ。
冒頭で書いた通り、二枚のCrypkoを融合させて新しいCrypkoを作ることができる。 とはいえ、無制限に融合ができるわけではない。 主な制約に、類似度が高いCrypko同士は融合できないことと、融合後のCooldownと呼ばれる融合ができない時間の存在が挙げられる。
ここで、似たCrypkoが沢山存在するほど、つまりオリジンズ(親)やデリバティブス(子)が沢山いればいるほど、Cooldownは長くなる。 Cooldownの長さは、FAQで下記の通り書かれている。
- Ultra Rapid ( UR ): from 7 seconds to 15 seconds
- Specially Super Rapid ( SSR ): from 30 seconds to 1 minute
- Super Rapid ( SR ): from 2 minutes to 8 minutes
- Rapid ( R ): from 15 minutes to 1 hour
- Normal ( N ): from 2 hours to 1 day
ということで、レアリティの高いCrypkoを選ぶとより短い間隔で融合して遊べる。
実のところ、レアリティという語に反して、直接的にそのCrypkoが貴重である、というわけではない。どのCrypkoも平等に唯一の存在なのだから。 ただし、レアリティの低さは、類似する特徴ベクタを持ったCrypkoが多いということではある。
また、オリジンズのいない新しいCrypkoが公式アカウントから定期的に供給される。 これらは自明にURなので融合までの間隔はとても短い。なお、販売価格は時間経過で単調減少するオークション形式になっている。
Crypkoの特徴
Slideshareとホワイトペーパーを斜め読みした結果、下記が該当すると思われる。
- ブロックチェーンを使うことで、あるCrypkoが一枚しか存在しないことや偽造、変造が難しいことを保証している。
- GANを使うことで、着せ替えフラッシュ的なパーツごとの変化ではなく、連続的で一貫性のある多様な形質変化が実現されている
- 先行する類似サービスのCryptoKittiesでは、パーツ毎のレアリティをゲームの運営者が決定しているが、Crypkoでは形質、つまり見た目でユーザが価値を決めるので、より脱中心的になる。運営による恣意的なゲームバランス操作が起こりにくい
www.slideshare.net
感想
Crypko、マジでエキサイティングで、ひさびさに技術で世界を変えようという気概と予感を感じるんですよ
— κねこせん (@necocen) 2018年5月23日
良いところ
- まさかこんな形でブロックチェーン技術を初体験するとは思わなかった
発展性や実用性はともかく、めちゃくちゃ革新的で世界を変えるものに感じる(別に既存技術の組み合わせでめちゃくちゃ新しいというものでもない、という話を聞きました。目にするものがなんでも新しく見える。無知でぬるいにわかなので……)- おもしろいSFと同等以上に面白く感じた
- 現実はもはやSFなんだよなあ
- この本に含まれる話のどれかを連想する
- あるいは『ラギッド・ガール』に出てくる
汎用植物
微妙なところ
- 倫理的ブレーキとストレス
- 人の見た目をしたものをオークション形式で売買するの背徳っぽい(アナログハックじゃん!)
- 融合するときには遺伝的多様性とか戻し交配とか品種改良みたいな単語がよぎる(これはゲームだ……奴らは全員人じゃない……)
- 正式版に対する不安
- ベータ版のデータは、正式サービス開始時に引き継ぎとかはない。ダウンロードはさせてもらえるらしいけど
- Crypkoの著作権がオーナーに帰属するようになるらしいんだけど、アルゴリズムによって生成されたもの、たとえば自動作曲された楽曲など、って著作権発生するんだっけ
- Ethereumのメインネットワークへ移行することでkawaiiカードが(基底現実での)金を積まないと手に入らないみたいなことが起こりそう
- 眉目麗しいカードには高値がつく。
- deterministicではないにしろ、完全なrandomでもないので、kawaiiカードはkawaiiカードから生まれがち
- もしCrypkoが市場として成立したとしたら、kawaiiカードをマイニングするためにURをガーッと買い漁ってfuseを繰り返すみたいなことをするアカウントが出てくるはず
- 今みたいに気軽な購入、融合はできなくなってしまうだろうし、現にCryptoKittiesはそうなっている。
- トレーディングカードゲームとはそういうものだと言われればその通り
- ただの嫌儲民的発想じゃね? と言われても反論の余地はない
- 売買や融合時の手数料収入がなければ取引所は損をする一方なのだ
- 価値形成は脱中心的だけど、特徴ベクタからGANで形質を発生させる部分は中央集権的というか運営者に恣意的なものになりうるのでは?
- 逆に、勝手変換器がつくられてしまうリスクというのもありそう
おわりに
私のCrypkoたちが世界一かわいい