TL;DR
メロンブックスにおける同人誌のDL配信には2つのストアと2つのワークフローが存在し、DRMの有無や画質の面で差異が存在する。
物理書籍からメロンブックスが代行登録した書籍はスキャンの画質に疑問があるが、購入前にそれに該当するか否かを判断する方法はない。
はじめに
昨今、同人誌の世界においても、ゆるやかにDL配信が普及しつつある。
本記事は、メロンブックスにおける同人誌のDL配信について、買い手の側から見た基礎的な情報を提供するものである。
客観的事実
2つのストア
- メロンブックスにおける書籍の配信では2つのストアが存在する
- 各ストアは独立しており、購入した書籍、ポイントの移行はできない
- 片方のストアのみに出品されている作品も存在する
- 双方とも購入後のキャンセルは不可
2つの入稿形態
- 販売ページからはサークルによる入稿と代行登録を判断できない
個人的なユーザ体験
- 代行登録されたと思われる書籍の品質が低い場合がある
- TwitterやPixivにおける告知画像の方が好ましい場合さえある
- 天地や左右が切れている場合がある
- 裁断跡、ダスト、裏写り、モアレなどが存在する場合がある
- TwitterやPixivにおける告知画像の方が好ましい場合さえある
- 解像度としては1500x2000程度が確保されており、電子化の形式として問題は少ないと考えられる
- そもそも提供される商品の品質に関する仕様はファイル形式のみであり、書面上は何の問題もない
- メロンブックスにおけるDL配信同人誌が全て低品質ということではない
- 同一サークルでもある作品はディジタル入稿であり、別の作品は代行登録という事例が存在する
- しかしながら、買い手側からそれらを判断する明示的な手段は存在しない
- 代行登録された書籍は決してマイノリティではない
- メロンブックスDLにおける購入済み書籍は6サークル21冊
- そのうち20冊はおそらく代行登録、スキャンされた書籍と推測される
- 誤判定やサンプリングの偏りはありうるのでご参考程度
憶測の域
- メロンブックスはDLではなく電子書籍に誘導したい?
- ストアの継続性から見たDRMへの不安
- リメンバー・とらのあなダウンロードストア( 『とらのあなダウンロードストア』サービス終了のお知らせ(2016/6/15更新) )
- これは電子書籍というより自炊代行業では?
- そもそも同人誌は商売ではなく、同人誌の買い手は客ではない
- 買い手はただ売り手による慈悲の恩恵に与っているに過ぎない
- サークル側はそもそも手間を軽減するために代行サービスを利用しているのであるから、負担を増やす行動を取るのは烏滸がましいことである
- 電子書籍が用意れているだけでもありがたいと思うべき
- 一般論として、仕様に記載されていない事項を後付けで求めるのはどんなに好意的に捉えてもせいぜいが「お願い」の類であり、それをさも当然の要求であるかのように振る舞えば、「いいがかり」や「いちゃもんつけ」をするただのモンスタークレーマーである
- 作業を伴う要求の実現には何らかの対価が支払われなければならない
- それにしたっていくら値引きがあるとはいえダストや裁断跡等が残っているものを電子書籍という名前で購入することになるのは納得がいかない
- 作業を伴う要求の実現には何らかの対価が支払われなければならない
- 物理書籍こそが一級市民であり、電子書籍は所詮二級市民的な地位にあるのではないか
おわりに
- 誰かがメロンブックスで電子書籍の購入を検討している際、私なら再検討を勧める
- もちろん、判断は購入者がすることであるが……
- サークルの方は、もし可能であれば、ご自身が配信している電子書籍の出来を確認してほしい
- これはお願いです
- 私はただ、iPad Proの高解像度ディスプレイで美しいイラストレーションを眺めたかっただけなんだ――
- 人生ってしょっぱいね
参考文献
www.melonbooks.co.jp www.melonbooks.com www.melonbooks.com www.melonbooks.com ch.dlsite.com sengyoaruji.iinaa.net anond.hatelabo.jp 和田マウンテン 未分類